スポーツ損傷・スポーツ傷害とは
スポーツ損傷には以下に示す「スポーツ外傷」、「スポーツ障害」などが含まれます。
【スポーツ外傷】
スポーツ活動中、体に1回の大きな強い力が加わることによっておこります。捻挫、脱臼、骨折、軟部組織損傷など様々です。
【スポーツ障害】
運動中、何回も何回も同じ動作を繰り返す、つまり微少な外傷の反復によっておこります。使い過ぎ症候群(over-use syndrome)とも呼ばれます。
運動中のケガに対する応急処置として、PRICES(プライシス)処置があります。いずれの場合も、柔軟性の低下、練習で蓄積した疲労等が原因の一つになってきます。日頃からのストレッチング、疲労回復に努める必要があります。また、損傷の程度によってはサポーターやテーピングを合わせて使用すると効果的な回復が見込めます。
【ストレッチ】
ケガを生じている部位あるいはその周囲の組織では筋・腱の緊張が著しいため、ストレッチはとても重要です。特に痛みを伴う部分は、自律神経特に交感神経の不随意的な働きにより血管径が狭くなり血液流量が減少してきます。すると、発痛物質(水素イオン、カリウムイオン等)が該当部位にたまってきて更なる痛みを誘発します。更なる痛みが酸素不足を生じさせ筋肉の緊張を引き起こします。筋肉の緊張によりさらに血管を圧迫し血液流量を減少させます。このような循環を、『痛みの悪循環』と呼びます。『痛みの悪循環』を防ぐためにも、筋肉を伸ばすストレッチが効果的です。基本的に、運動前(ウォーミングアップ)には、やや強めで心拍数が上がるぐらいの動的なストレッチ、運動後(クーリングダウン)には、弱めでリラックスできるぐらいのストレッチを行うことがよいでしょう。
【マッサージ】
損傷部位とその周囲の組織、特に筋肉・腱は、損傷、痛みにより緊張状態が続き、結果として、硬縮や代謝低下が目立ってきます。痛みがあるからといってそのままの状態にしておくと、さらに硬くなり動かなくなってしまいます。硬縮や代謝低下防止のためにマッサージが効果的です。また、マッサージをすることで筋肉・腱・靭帯などの細胞を活性化し治癒速度を上げることもできます。但し、損傷直後では炎症反応があるため、まずはPRICES(プライシス)処置を行いましょう。
主なスポーツ損傷
【首の障害】
- ■外傷性頸部症候群
【肩の障害】
- ■ベネット損傷
- ■SLAP損傷
- ■野球肩
- ■水泳肩
- ■テニス肩
- ■ゴルフ肩
- ■バレーボール肩
- ■バドミントン肩
【上腕の障害】
- ■上腕二頭筋長頭腱炎
【肘の障害】
- ■離断性骨軟骨炎
- ■野球肘
- ■テニス肘
- ■ゴルフ肘
- ■水泳肘
【手の障害】
- ■腱鞘炎(ド・ケルバン病)
【腰の障害】
- ■腰椎分離症
- ■腰椎すべり症
- ■椎間板ヘルニア
- ■梨状筋症候群
- ■筋筋膜性腰痛
【大腿の障害】
- ■大腿骨頭すべり症
- ■筋断裂
- ■肉離れ
【膝の障害】
- ■離断性骨軟骨炎
- ■ランナー膝(腸脛靭帯炎)
- ■ジャンパー膝
- ■半月板損傷
- ■靭帯損傷(外側側副靭帯損傷・内側側副靭帯損傷・前十字靭帯損傷・後十字靭帯損傷)
- ■関節軟骨損傷
【下腿の障害】
- ■シンスプリント
- ■コンパートメント症候群
- ■アキレス腱周囲炎
- ■アキレス腱滑液包炎
- ■アキレス腱断裂
【足の障害】
- ■足底筋膜炎
- ■踵骨骨端症
- ■モートン病
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